コツコツと


普通、鮨屋なんてものは握りをやらせてもらうまで数年…修行中に歳とっちまうってなもんで、我が家ではサッさと教えてしまいます。目で見て盗めなんて昭和感漂う感じで育った私ですが、平成も末…教えるだけ教えて、あとは本人の努力次第でいくらでも伸びしろが作れるはず。鮨に関してはほとんど田渕に任せているので、コツコツ修行した田渕には不本意でしょうが、そこは理解を得て、リョウにマンツーマンで指導してもらってます。僕自身、自分で言うのもなんですが、単純に同期の倍は働いて、サッサと出来るようになり、天狗になり、生意気になり、虐められ(笑)中堅時代は1人悶々と伸び悩んで、自分を変え、今に至ります。技術職なんである程度の時間をかけたら仕事は出来るようになります。ホントはそこからが真の修行なわけで、技術的にも人間的にも幅を広げて、唯一無二の料理や接客を自ずと身につけていかなくてはいけないわけで…リョウに関しては早く技術を習得し、真の修行を始めてもらいたいわけで…親方の僕の気も知らずに笑笑リョウはニヤニヤしながら休憩時間に自分で買ったイカを握って練習してます。こう見えて僕は冷たいので、それ以上のことはしません。あくまで自主的にやらないと伸びないから…あとはリョウ自身のことだね。田渕に関しても一緒なわけで、鮨を握るだけではなくもっともっと研究、研鑽して生き残れる職人になってもらいたいと常に思っております。一番歳上なんで、最後まで面倒は見れないから…自ら生き残れるようになってもらいたいなぁ。もちろん僕もですが!

さぁ今日も頑張ります!